【徹底解説】会社員とフリーランスの実質年収比較

会社員からフリーランスになる際、どれだけの収入を得ることができればフリーランスに転向すべきなのか非常に気になりますよね。会社員とフリーランスは社会保険料の支払額や福利厚生など収入に関わる様々な違いがあり、きちんと吟味した上でフリーランスへの転向を判断しなければなりません。この記事では会社員とフリーランスの収入面に関する違いを網羅し、あなたが目指すべき収入を考える指針をご提示させていただきます。

会社員時代の年収の1.3倍以上を目指すべき!?

早速結論ですが、筆者が考えるフリーランス転向時の年収は会社員時代の最低1.3倍です。つまり年収400万の方の場合、年収520万が目安となります。この差は主に会社が半分負担してくれていた社会保険料(年金や健康保険等)や、有給休暇、福利厚生がその大半を占めておりますので、それらを中心に解説を進めていきたいと思います。

こちらの表は会社員とフリーランスの収入と手取額を比較した表になります。
*単純化のため(課税は健康保険料, 年金, 所得税, 雇用保険のみ。控除は基礎控除(青色申告含む))のみの条件で計算しております。

収入 (円)3,600,0005,400,0007,200,0009,000,000
会社員手取額3,001,6804,454,5445,794,0447,138,860
フリーランス手取額2,793,9464,072,2525,466,5806,875,980
手取額差分207,734382,292327,464262,880

ファンジョブ及び個人事業主 税金/社会保険料計算シュミレーションにて算出

上記表を見ると同じ収入の場合、フリーランスの方は会社員時代に比べ少なくとも1.04倍~1.1倍の収入を得なければ同等の手取りを確保できないことが分かるかと思います。

有給休暇の影響

会社員にはあるけど、フリーランスにはないもの…その一つが有給休暇です。労働基準法では勤続年数に応じて最大20日の有給休暇が付与されますが、雇用契約を結ばないフリーランスの方においては労働基準法の適用対象外となるため有給休暇という概念がありません。有給休暇は働かずとも給与が支払われる制度ですので、こちらも考慮して双方の実質的な収入を比較していく必要があります。

仮に20日の有給休暇が付与され、その全て消化できる優良企業に勤めていた会社員をモデルとすると、会社員の方が丸々1ヶ月分収入が多いことになります。

但し有給休暇を全て消化できる人は限られており、厚生労働省の「平成29年就労条件総合調査」によると、平成28年の1年間に会社が付与した年次有休日数(繰越日数を除く)は、 労働者一人当たり平均18.2日、そのうち労働者が取得した日数は9日で、 取得率は49.4%となっています。

これを加味すると有給休暇の影響は0.5ヶ月相当であると考えられ、会社員時代に比べ1.04倍相当の収入を稼ぐ必要があるということになります。

福利厚生の影響

有給休暇に並ぶ会社員の特権…それは福利厚生になります。会社によっては社宅が提供されたり、借上住宅制度により家賃負担が殆どないということもありますよね。経団連の調査結果によると、法定福利費(厚生年金, 健康保険等)を除く法定外福利費(住宅関連, ライフサポート等)は25,369円/月であり、年収に換算すると304,428円/年相当となります。

ただし、フリーランスの方は、弊社サービスを始めとする多くのエージェント企業にて大手企業と同等レベルの福利厚生サービスを無償で受けることができるため、実質的な差は無いと言っても過言ではないかもしれません。

退職金の影響

退職金制度がある会社に勤めている方は、退職金のことも考慮に入れなければなりません。経団連の調査によると退職金に関する支出は46,251円/月となり、意外と多くの金額が割当てられております。大企業2社への就業経験がある私の経験から察するに、これはあくまで定年まで勤めた場合を想定した支出となっているかと思われますが、一旦この金額を基準に考えていきたいと思います。

上記を基準に考えると46,251円/月は555,012円/年となりますので、中々インパクトのある金額となっております。但し、上記の福利厚生に関しても同様ですが経団連の調査は主に大企業を対象としておりますので、労働人口の7割を占める中小企業の方々は少々割引いて考える必要があります。中小企業のモデル退職金は定年まで勤めた場合11,000,000円ほど(290,000円/年(38年勤務を前提))となりますので、多くの方はこちらの金額で考える方が良いかもしれません。

教育研修費用の影響

会社員時代は教育や研修に関する費用は会社が負担してくれていた方が多いのではないでしょうか?教育研修費用の実態調査によると、一人当たり39,860円/年となります。これまでの項目に比べると微々たる金額に思えるかもしれませんが、見逃せない金額ですよね。

最後に

これまでに紹介させていただいた要素を加味すると、冒頭で紹介した会社員の手取額とフリーランスの手取額は実質以下のようになります。会社員の手取額にこれまで紹介させていただいた内容を加算する方法で計算しておりますので、年収に対し実質手取額の方が大きくなったりしてますがご容赦願います。

収入 (円)3,600,0005,400,0007,200,0009,000,000
会社員実質手取額4,021,0475,532,0256,925,1058,323,714
フリーランス手取額2,793,9464,072,2525,466,5806,875,980
実質手取額差分1,227,1011,459,7731,458,5251,447,734
倍率1.441.361.271.21

また、上記の他に考慮すべき事項は多数(経費, 休日出勤/残業手当, etc…)ございますので、倍率に0.1を加えた1.3倍~という基準が妥当なのかなと考えております。計算はあくまで大企業をモデルとしておりますので、自身が所属する会社の実態や周辺環境を加味した上で、フリーランスになるべき収入ラインを考えていただけると幸いです。

監修してくれたコンサルタント

サイナテクノロジーズ 代表取締役CEO 渡邉 亮介

みずほ情報総研株式会社, ソフトバンクにてエンジニアとして計7年勤務後、サイナテクノロジーズ株式会社にてフリーランス向けエージェントサービス「フリーランスライフパートナーズ」を立上げる。

このコンサルタントに無料相談してみる

関連記事

TOP